予備試験の短答式は足切りがないので平均点と合格最低点を把握し得点の最大化を図るべし!!

2022年(R4)予備試験短答式試験の最低合格点が159点でした。予備試験の法律7科目と一般教養の合計8科目合計が270点であることを前提に過去5年の合格最低点を調べてみると最高162点という結果でした。

過去の短答式試験の合格最低点は、大体この位の得点で短答式をパスできるという目安として捉え、次に自己分析をもとにどのように効率的に得点の最大化を図るかという戦略が必要になってきます。過去問が最重要なのはもっともですが、戦略的な計画を飛ばしてやみくもに過去問を解き続けるというのは時間のロスにつながる恐れがあるため注意が必要だと思います。

今回は司法試験予備試験の短答式の学習スケジュールの策定について考えております。

この記事を読んでいただいた方の学習計画作りに少しでも力になれたらと思っています。

予備試験の短答式は一にも二にも得点の最大化に努めたい!!

予備試験の短答式に限らず試験結果からみての評論分がけっこう目につきますが、やはり私は現時点での自分自身の基礎的な力をベースにした得点力の最大化を優先的に考えたいと思います。憲法・行政法・民法・民事訴訟法・商法・刑法・刑事訴訟法の法律7科目(各30点)と一般教養の60点の合計270点満点の予備試験で例えば目標点数を180点と定めたら、いかにしてその点数に達するように得点の最大化を図るかということだと思います。

日々の予備試験に向けた勉強の際にいちいち考えなくても、その時々でなぜ今じぶんはこの勉強を行っているのかという目的意識まで鮮明であることが大事だと思います。意外と学習がマンネリ化してくるとモチベーションが低下し好きな科目、得意な科目に流れがちに私はなるタイプなので特に注意しています。これがわたしが考える試験準備における時間のロスです。

旧司法試験受験時のわたしがそうでした……

法律7科目の傾向を探る

短答式試験では前述のとおり、公法系の憲法・行政法・刑法・刑事訴訟法と私法系の民法・民事訴訟法と商法の7科目が各30点満点で出題され、論文試験では廃止され法律選択科目に変更となった一般教養が60点で鎮座しております。

一般教養は基本的に専用の勉強時間を確保することは考えていません。範囲が広すぎてどのように事前の勉強を行うのか不明瞭です。ということで別の機会に一般教養対策については改めてということで、本章では法律7科目について考察します。

まずは他の情報でも紹介されているように全7科目の全体像を把握するところから始めます。そして、時短・効率化という観点から別々の法律の科目ではあるが考え方が似ている部分がないかどうかを考えながら見渡すと良いと思います。

憲法の統治と商法における会社法の組織

一例ではありますが、憲法における統治は国民の基本的人権を権力から守るために存在する。という考えがあってそのための国の組織の権限や関連性についての条文が存在するという部分と、会社法における組織の考え方において、そもそも株主保護の為に会社の組織・機関が存在するという考え方に類似性がないだろうか!?など……

一般法と特別法の関係にみられる特性

民法と商法が一般法と特別法の関係にあります。そして、民法の債権に関する部分と商法の手形・小切手法の部分を一般法と特別法の関係を念頭に学習してみる。そうすると、効果的な学習につながるのではないでしょうか……

公法系・私法系の違いはあるが手続法という共通性

刑事訴訟法と民事訴訟法はそれぞれ実体法である刑法、また民法をそれぞれ訴訟のなかでどう実現していくかというて手続法という性質があります。それぞれもちろん公法・私法の相違点はありますが、手続法という性質を念頭にそれぞれの相違点を観察していくとわたしの場合ですが理解が深まったような気がしました。

民事訴訟法は民訴と短縮形で呼ばれますが、眠訴なんて呼称されるくらい平面的にとらえると退屈な科目でもありました……

短答式本試験で問われるのは法律の知識のみにあらず

短答式試験では論文式試験に比べて細かな条文の知識なども問われることになるので、知識をおろそかにしてはいけないと私自身肝に銘じつつ、ただそれだけでもない部分が確かに存在すると考えています。

事務処理的な力であったり現場思考力といいますか、問題自体は分からなくても、別の日本語的な文法に注目して正答率を高めたり、問題の各肢すべてを理解していなくても、明らかに間違っているものや確実に正しいものが分かれば、それぞれの情報を基に正答率を高めるなど、一種ゲームのような性質があると感じます。

そういった部分を認識して楽しみながら予備試験の準備を進めていきたいと思います。

予備試験の過去問より配点と合格点をさぐり、本番での得点力最大化をめざすまとめ。

予備試験では短答試験よりも論文試験の勉強時間を多く確保するという考えがあり、その通りだと思いますが短答式に合格しなければ論文を受けることすらできないのも事実でございます。そこで、短答式試験の勉強に関してはいかに効率的かつ効果的に学習の準備を進めていくかがあらためて重要だと思います。

各法律の制度趣旨などはそれぞれ相違点はありますが、その相違点を念頭にまず全体像を把握して過去問研究に進んでいくというのが今現在のわたしの方針です。

どんどん気づいたことがあったら今後も更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします。