予備試験論文の勉強法はそのまま司法試験の論文対策に活用できる。いかに論文の準備に効果的なアプローチを仕掛けるか!?
司法試験予備校の講師の先生からは論文の勉強について、とにかく手を動かし書くことを優先するようにと教わる。中には書いて書いて書きまくれとまでという強い口調で熱血指導されるような先生も……司法試験対策の予備校選びの真っ最中という初学者の方であればどの予備校のどの先生が言っていることを信じてやれば良いのか選択に窮するということもしばしばではないでしょうか。
そこで、今回は予備試験論文対策ということで、予備校に高額な授業料を支払う前に押さえておきたいポイントを記します。
最終的に予備校を活用するにしてもどのように活用するのか選択するのか納得したうえで受講をできるように、参考にしていただければということを念頭にお届けします。
何のために予備校の論文講座を受講するのか!?目的は明確か!?
こんなことを書くと、何をバカなことを聞いているのか!!そんなもん論文を書けるようになって予備試験だけでなく司法試験にも合格するためだろっ!!!って厳しいご指摘を受けそうです。が今になって思うのは、それでは足りないのではないかということです。実際に私も昔々の旧司法試験受験時代は論文講座は論文を書けるようになるために受けるに決まっているしそれ以上でもそれ以下でもないと考えていました。そして、それが、浅かった……
浅かったと書きましたが、目的としては漠然とし過ぎていて、その目標設定では受け身のままで全くと言わないがあまり身に付かない。ということです。上位一握りの天才的な人は別ですが。そもそもそんな人は予備校を活用しない。
私が予備校を活用するとして論文講座で獲得したい能力は自己添削力。
予備試験の勉強をしている以上はもちろん予備試験合格、そしてその先の司法試験合格が目標であるというのは当然です。そこでその試験に合格するためにどのような能力が必要になるかというと違った答えが出てくるのではないでしょうか!?そこで私が一番欲しい能力は自己採点能力だということです。
自己添削力とは客観的に自己答案を観察することができる力。
自己採点できるためには客観的に自分の作成した論文を評価する力が必要です。その為には基本的な各法律科目の知識は必要ですが、それだけではダメで論理的に記述ができているかなどといった論文作成の作法も含め、総合的な実力が必要になると考えます。
自己添削力を獲得するための方法はTTP一択。
当然のことながら予備試験は司法試験受験資格を得るために必要な試験である。中には予備試験が本試験よりも難易度が高いと評する方もいらっしゃるような難関であるため、全部独学というのは私の場合は現実的ではないと思っています。ただし、予備校を活用する際にはおんぶにだっこで丸投げという受け身的ではなく、どのような能力を獲得したいのかという具体的なイメージを持って能動的に臨みたい。昔、司法浪人だったころの私にはこの考えが無かった。故に思うように地力が付かなかった。
この自己添削力を得る方法として現状考えているのはTTP⇒徹底的にパクる!!これ一択だと考えていおります。
徹底的にパクる、模倣という手法に懐疑的だった過去のわたしに……
それこそ司法試験の論文を評価する際に、金太郎飴答案なんて言葉がありました。何のオリジナリティーもない金太郎飴のようにどの答案も同じような内容でつまらないといった趣旨の評価のことだったと記憶しています。そして、その話を真に受けた昔の私はそのような金太郎飴答案という評価を受けないような答案をどうすれば作成することができるのかと思い悩んだ時期もありました。青かったねぇと今の私は過去の私にそういう感想を持っています。
論文試験過去問の答案構成を分解して概念を理解する。
漢字を並べると難しい内容のようにも感じてしまいますが、端的に繰り返し過去問に接し答案構成を繰り返しながら内容の理解からはじめ自分で作成する際の論文の内容の精度を上げていくという流れが今のイメージです。それを一番売れている過去問集をベースにトレーニングを繰り返すことになります。
法律論文の構成要素を意識しながら理解を深める。
ちなみに資格試験合格のための参考書や過去問集というのは一番売れているものに限るというのは、支持されているそれなりの理由があるというポイントを信頼してということです。そして、予備試験論文対策には司法試験の大手予備校である東京リーガルマインド LEC総合研究所より出ている新論文の森シリーズを活用するように予定している。
さて、法律論文の構成要素ですがこれは一般的な文章に起承転結があるように、試験過去問の答案は問題提起⇒規範定立⇒あてはめ⇒結論の流で書かれています。論点の重要度により厚く書かれている場面とさらっと書かれている場面があるのでそこで論点間の関係性も学ぶことができると思います。
法律の勉強を開始したばかりの初学者の期間はより有効だと思います。
はじめて法律学を学ぶ際に置かれている状況、論文をとにかく手を動かして書いてみてと勧められている状況というのはどんな状況かというと、法律の概念や小難しい用語と格闘しつつイメージの上では一貫した主張を展開する文章を書こうと格闘している状態だと思います。法的三段論法で論じる文章それ自体不慣れであり、その上に文章を構成する法律用語も難解であまりにも負荷が大きすぎて理解が追い付かないという問題を解決するために、問題分に対応して文章を読み込み、どのような時にどのような表現がなされているのか!?それはどうしてか!?といったことを意識しながら理解を深めつつ、答案構成の練習を繰り返すという流れで理解度を深めていきます。
合格答案や優秀答案の模倣はそんなに簡単ではない。
法律論文の金太郎あめ化に対し、漠然とネガティブなイメージを過去の私は持っていました。しかし、今は違います。模倣は大いにけっこうで、模倣は言うほど簡単ではなく一種の才能だと思うのです。
問題と解答の間の暗号化された部分を解読する必要があるためです。法律の試験問題は特に何らかの問題があり、回答を確かめ自動的にコピーして終わりということにはならないと思います。なぜそのような結論に至るのか、その過程の部分である規範定立とあてはめを理解しながら読み進める必要があるためです。
ということで、以上のことを念頭に予備校を活用するにしても準備を進めていきたいと考えています。