予備試験論文会場でどのような気分で過ごしたいか!?

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冒頭からちょっと強がってみましたが予備試験であれ司法試験であれ、論文試験の勉強法とか準備には本当に腐心する。ほぼ皆さんに当てはまることではないでしょうか。毎年毎年多くの受験生が論文試験に臨み、そこで厳しい合否の判定が加わり進路が分かれていく。旧司法試験時代にその審判を受け苦い思いを経験してきたわたしは司法試験をあきらめたと自分に言い聞かせながら生きてきたこの間も時に触れ合格者と不合格者の間にどんな違いがあったのだろうかと思いにふけることがあった。

今回はまず予備試験の短答式突破は大前提ですが、論文式試験本番に向けていかに会場でリラックスして問題に臨めるかという一件分かっているつもりの話を深堀したいと思います。それは事前に準備ができるものは呼吸をするように徹底的に自然な形で表現できるように準備をしておくということです。そして、その準備の中身ですが、論文の形式的な書き方を日ごろの論文の答案構成の際にも徹底して意識して臨むということだと考えています。

今この瞬間も予備試験論文に向けて気を抜けない、蔑ろにできない。

すこし話がそれますが、社会人経験での気づきに昇進のための試験がありその講師という業務がわたしにはありました。民間企業の社内における昇進試験なんて予備試験や司法試験の難易度と比べられないだろうというご指摘があるかと察します。ここでの気づきは難易度如何ということではないのです。姿勢とか取り組み方の話です。

試験が近づいてくると講義を受ける後輩社員は本番のことが気になりだします。緊張するとか難易度のことを本番が近づくにるれことさら気にし出し目の前の問題にはどうも集中できていないようです。そこでよく声をかけていたのが、結局本番なんて今の試験対策の準備の延長線上でしかないということです。ということは、今出来ないのに本番で急に力が湧いてくるなどして理想的に問題を解けるなんてことはない。本番を意識するのであれば今この瞬間を大事にした方が良いということでした。これは何度も何度も色んな人に伝えていたのですが、ある時過去の自分に伝えたかった言葉なのかなという気づきが業務中にありました。本番でうまくやりたい、満足できる結果を求めたいという人がどうして今、この瞬間をうわの空でないがしろにできるのでしょうか。自分に対する戒めとしています。日ごろの意識の持ち方でリラックスして臨むことが難しくとも少しでも近い状態へもっていくことが可能になるのではと考えています。

論文試験の作法を礼儀正しく習得する。

論文試験は文章を記載するという形式で出題者の意図に答えるという形式という点には異論がないと思います。そして、その際に考える対象と考える以前に作業として身に付けていなければならない要素に分かれると思います。そこで、考えずに自然な形で対応する作業の内容こそ論文の文章に関する作法だと考えます。

予備試験であれ本番の司法試験であれ採点をしてくださる司法試験委員会の先生方の採点のご苦労を想像すれば最低限の礼儀として文章の作法は守るべきだと考えています。これは準備段階の意識でどうにでもなることですしきちんとした書式をマスターしたいです。試験問題は難しいですし、問題の出来不出来はあると思います。ここは鋭意努力したいということですが、書式は型ですから対応可能だと思うのです。

法的思考を文章に表すのに必要な法的三段論法とIRAC。

いわゆるフォーマットやテンプレートというような型を先に準備できていればあとは事実をその方に当てはめていくという作業になるので試験本番の極度の緊張感のなかですこしでも負荷を下げるのに役立つと考えています。

法律問題は法的三段論法にはじまり法的三段論法に終わる。

論文試験対策で何かしら予備校の講座を受講することになると必ずと言っていいほどこの法的三段論法という言葉を耳にする機会があります。そして、ほとんどの講師の先生方が法的三段論法について繰り返し説明されるのにどうして本番で成果を出せる人と出せない人に分かれるのでしょうか。これは一種の野球でいうところの素振りに等しく基本動作に該当する部分だと思います。法的三段論法はひじょうにシンプルに感じるため、わかったつもりでいるのですがこれまでに分かる=出来るという風に勘違いしている自分がいましたので、毎回この点に留意して取り組んでいます。

法的三段論法をIRACという文章に当てはめて表現する。

IRACとは問題提起(Issue)⇒規範定立(Rule)⇒あてはめ(Application)⇒結論(Conclusion)の流で進んでいきます。これまでは本当に恥ずかしい話なのですが、旧司法試験時代は分かったつもりでずーっと過ごしてきました。一旦受験から離れてみるといろんな気づきがあるものです。これを機会と捉えて基本動作的な文章構成の方を意識しながら判例ひとつにしても読んでいきたいと思います。この習慣を意識しなくても無意識で出来るようになったときにレベルが1段上がるのかなと期待しています。

論文の参考答案や模範答案を読むときにはナンバリングに留意しながら読み進める。

合格経験者や予備校の講師の先生が論文講座の受講生の作成した答案を読み解きにナンバリングでその予備校生の論文の実力が分かると言います。ということで、ここに論文対策のヒントが隠れていると考えています。参考答案や模範答案に目を通すときにはなぜそのように番号や記号で分けているのか、なぜ同じ文中で記載してあるのかなどナンバリングをヒントに知識を整理していくと知識の習得に便利ではないかと考えています。論点ありきではなくて、問題に素直に接するヒントがそこにあると思うのです。

予備試験論文の文章作成のまとめ。

  1. 形式的な文章の型を意識しながら判例や論文の参考答案・模範答案には目を通す。
  2. 法律文章のナンバリングを意識して、そのナンバリングの意味を考えながら読む。
  3. 法的三段論法を問題提起⇒規範定立⇒あてはめ⇒結論のIRACの書式で書けるように留意する。

以上の点に留意しながら予備試験から司法試験の論文対策として進めたいと考え取り組んでいます。